連載 臨床実践
Medical Current of
骨粗鬆症—骨の加齢による変化と病態/診断基準と治療/予防と健診
塩之入 温
1
,
細井 孝之
1
1東京都老人医療センター内分泌科
pp.958-962
発行日 1999年10月1日
Published Date 1999/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905950
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はじめに
骨粗鬆症は「低骨量と骨梁構造の破綻によって生ずる疾患で,その結果,骨の脆弱性が亢進し,骨折しやすい状態にある全身的な骨疾患」と定義される(第4回国際骨粗鬆症シンポジウム,1993).
わが国の老年人口は年々増加傾向にあり,老年人口の増加とともに骨粗鬆症患者数も増加している.現在は1000万人の骨粗鬆症の患者がいると考えられている.また,寝たきりの原因としては脳血管障害についで,骨粗鬆症やそれに伴う骨折が多いともいわれている.寝たきりを予防するためにも骨粗鬆症の予防と治療が重要である.ここでは本症の診断,病態,治療,予防法について概説する.
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