研究と報告
内観療法を試みた難治性うつ病患者の1例
古川 清美
1
,
寺尾 岳
2
1産業医科大学付属病院神経精神科病棟
2産業医科大学付属病院神経精神医学教室
pp.1092-1095
発行日 1998年11月1日
Published Date 1998/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905718
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従来から,うつ病の治療には身体・心理・社会的な各側面から統合的治療を行なうことの必要性が強調されてきた.うつ病の中でも,標準的な抗うつ薬治療に反応しない難治性うつ病においては,なおさらこのような統合的治療が重要となる.筆者らは1年以上にわたって遷延した難治性うつ病に対し,医師から強力な薬物療法を,看護婦から交流分析や内観療法など精神療法を行なった結果,統合的治療が奏功して退院に至ったと考えられる患者を経験した.ここに,看護婦の関与に焦点をあて報告する.
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