連載 このひと'98
今井俊子さん—「新樹の会」代表,東京女子医科大学看護短期大学—乳がん体験を生かし患者会を結成して10年
いまい としこ
1
,
八木 保
1東京女子医科大学看護短期大学
pp.201
発行日 1998年3月1日
Published Date 1998/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905539
- 有料閲覧
- 文献概要
医療者が患者体験をすると,それを境に患者のとらえ方や医療のあり方に対する考えが変わることがある.今井さんも同様の経験がある1人だ.
13年前乳がんを発症し,当時まだ一般的に行なわれていた定型的切除術を受けることになった.基礎教育に身を置き,成人看護学(終末期看護)を専門とするだけに,知識と覚悟はあったはずが,手術で受けたショックは想像をはるかに超えたものだったという.また,腕が上がらなくなるなど後遺症だけでなく,家庭を支える女性が入院し,家庭と社会へ復帰するまでには,たいへんな障害を乗り越えるプロセスがあることを身をもって体験した.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.