研究と報告
体験記から抽出したターミナルケアの心理学的特質
谷岡 哲也
1
,
中石 忍
1
,
尾立 真紀
1
,
小平 さち子
2
,
奥田 るみ
2
,
石川 重雄
2
1高知県立芸陽病院
2明星大学人文学部心理・教育学科
pp.190-193
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905536
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研究目的
看護は,生物・心理・社会的存在としての人間を,まるごととらえて「人間としての自立においての欠落を補充し,自立を授け,その人の持つ問題傾向について健康的なある方向への変化を起こさせようとするもの」8)であり,われわれ看護者は臨床にたち,たくさんの患者から“生と死”について学び,育っていくのである6).
これまでターミナルケアについての報告が多くなされてきたが,看護者の心理的な困難さ,苦痛その他について分析した論文は非常に少ない.そこで我々は,ターミナルケアの体験記をもとに看護者の心理状態を分析し考察を加えた.
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