連載 早期退院に取り組む・2
入院時より,在宅生活を考えたチームアプローチを
熊谷 亜希子
1
1東京都リハビリテーション病院
pp.168-171
発行日 1998年2月1日
Published Date 1998/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905531
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はじめに
ここ数年,診療報酬の改定,急性期医療への定額制導入など医療環境の変化はめざましい.入院期間の短縮化を迫られる社会情勢の中,患者,家族の不安,負担が大きくなっているケースも少なくない.
元来,リハビリテーションは,機能・能力障害を最小限にして,残存機能を最大限に発揮させ,ADL(Activities of Daily Living:日常生活動作)を向上させるとともに,QOL(Quality of Life:生活の質)を高めることを目標とする.リハビリテーションチームの目標は,患者を早期に社会復帰させることで一致している.しかし,リハビリテーション医療においても,患者の入院期間が長期化しやすい傾向はあり,どうしたら「患者,家族が安心して退院できるか」は重要な課題である.
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