連載 臨床で研究に親しむ・11
研究と理論にはどのような関係があるのか
金井Pak 雅子
1
1国際医療福祉大学
pp.1078-1082
発行日 1997年11月1日
Published Date 1997/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905472
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はじめに
研究は理論的基盤をふまえたうえで行なうことが基本です.しかしながら,理論と研究とについてあまり強調されていなかった現状があります.ですから,理論という言葉を聞くと,「難しい」とか「実践とはあまり関係ない」などという印象を持ってしまいがちです.看護界では,理論というとほとんどの方々は,オレムのセルフケア理論とかロイの適応理論などという言葉を思い浮かべることでしょう.これらは,看護理論としてかなり一般に知られております.また,フィンクの危機モデルなどと言う言葉を聞いたことがある方もおられるでしょう.
「理論」について解説する前に,理論という言葉や「モデル」そして「概念枠組」などという言葉の整理をしておきましょう.これらの言葉は,同じように使われていますが厳密には少しずつ意味が違います.
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