連載 このひと'97
林喜代子さん—災害心理支援ネットワーク理事 災害ストレスケアを学問的・実践的に追究したい
はやし きよこ
1
,
八木 保
1災害心理支援ネットワーク
pp.519
発行日 1997年6月1日
Published Date 1997/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905356
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林さんのボランティア歴は長い.高校生の時からボランティア団体に所属.1985年の日航機墜落事故のときには,勤務していた藤岡市内の病院が犠牲者の受け入れ先になり,すさまじい取材合戦のなかで生存者の看護にあたった.
1995年1月17日,阪神・淡路大震災の発生を早朝のラジオニュースで知り,まっさきに長田区に住む友人のことを思った.その後,長田区の火災をテレビで見てから友人の安否が確認できるまでは不安でたまらず,すぐに救援にかけつけられないいらだちや絶望感,罪悪感を覚えたという.しかし,約1か月後には,民間ボランティアとして,日本てんかん協会の救護所で活動していた.そこで「巡回こどもセンター」を立ち上げ,大学生のボランティアの協力を得て避難所の子どもたちのニーズを把握,レクリエーションや遊びを通して子どもたちの心の傷を癒す活動を提案し,大学生をサポートした.
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