連載 このひと'96
笹鹿美帆子さん—済生会中央病院(CNS)
pp.681
発行日 1996年8月1日
Published Date 1996/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661905137
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医療現場に刺激を提供することが役目
いま,医療は成熟期にあるといわれる.これから目指されるものは医療の拡大ではなくキュア・ケアの充実とそのためのシステムの変革であろう.笹鹿さんは,東京・港区の済生会中央病院看護部にて,その「システムの変革を推進すること」を主な任務として奮闘している.現在は,外来にプライマリ・クリニックを,また病棟にはクリティカル・パスを導入することに取り組んでいる.
プライマリ・クリニックでは,コントロールの難しく長期にわたる治療の必要な患者に対してセルフケア能力の向上を目的とした医療を実践する.疾患別の外来と異なり,医療者と患者との密度の濃い関係を築きあげることが特徴だ.一方,クリティカル・パスとは,医療チームの提供するケアの質を保証しながら,その効率を上げてゆくための院内あげてのケアである.
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