グラフ
『元気キャンプ』—病棟を巣立った子どもたちと一緒に過ごした,特別な夏の思い出
木村 松夫
,
本誌
pp.1105-1109
発行日 1995年12月1日
Published Date 1995/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904947
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去る8月12日,13日にわたって,筑波大学校内にて第3回『元気キャンプ』が開催された,“出生時の髄膜瘤にて障害を持つことになった子どもたちに夏の思い出を”という趣旨で始められたイベントで,プール,キャンプファイアーなどを楽しみつつ,1泊2日を筑波大学校内で過ごすというもの.
筑波大学臨床医学系(小児科)の岩川眞由美医師が,その中心人物であり,診療で出会う障害のある子どもたちをプールに連れて行こうと,3年前,持ち前の馬力と強引さ(?)で,看護婦,研修医,看護学生などを組織し,『元気キャンプ」はスタートした.岩川先生は,「導尿などのケアも必要ですし,髄膜瘤により麻痺がある子どもをプールに連れて行くということは,結構たいへんなんですよ.ご両親も,子どもの希望は叶えてあげたいと思いつつ,プールという危険を伴うことはできれば避けたいと考えてしまうのも,心情としてよくわかりますよね.ですから,医療者である私たちが,プールに行く機会をつくってあげることは,ご両親にとって,そしてなにより子どもたちにとって大きなプレゼントなんです」と,そのきっかけを語られた.
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