連載 あるべき自己を求めて—看護は自己創造の道・6
医療は行政を超える
柳田 正臣
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1柳田エンカウンター・ソサエティ
pp.608-611
発行日 1995年6月1日
Published Date 1995/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904838
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行政の弾力的な運用こそ
行政には,必ずそれを支える法規や規制というものがあります.ところで,法規や規制というものは,その対象に大きな網をかぶせるように,マクロ的な観点からのルールであり定まりです.
医療行政で言えば,国民の医療はいかにあるべきか,という観点からの,言うなれば最大多数の最大幸福を考えての行政であり法規でしょう.最大多数の最大幸福と言っても,それは現在の国家財政や人的資源,その他さまざまな条件を勘案しての施策であることから,「バラマキ福祉」みたいな皮相な政策も起こりえますが,それは別として,重要な問題は現場の医療活動と必ずずれが生じるということです.
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