緊急特報 阪神大震災,その時看護は……
災害医療の陰で地域を追われるお年寄たち
道上 圭子
1
1神戸医療生活協同組合神戸協同病院
pp.472-473
発行日 1995年5月1日
Published Date 1995/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904808
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未曾有の大震災から2か月がたとうとしている今,テレビの報道を時に遠く離れた所でのことのように見てしまう.それでも毎朝病院へ向かう途中に見る光景が,夢ではなく現実に起こったことなのだと繰り返し思い出させる.
倒壊したり,焼け崩れた家が撤去されていくなかでも,まだ震災当日の光景が鮮明に浮かんでくる.1月17日,倒壊した家屋の合い間を急ぎ足で病院に向かっていた時,あの家屋の中にはまだ人が生き埋めになっていたのだと思うと胸が張り裂けそうになる.仕事帰りに花を供えながら,安らかにと祈るよりも罪悪感が先に襲ってくる.
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