特別記事
看護学生だって就職難!?—神奈川県内の場合
田嶋 美代子
1
,
倉田 トシ子
2
,
上山 悦代
3
,
浜野 市子
4
1川崎市立看護専門学校
2神奈川県立衛生短期大学
3厚木看護専門学校
4小田原高等看護専門学校
pp.233-239
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904761
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はじめに
ついに,神奈川県でも学生が希望する病院への就職は難かしくなった.過去,神奈川県は東京都に次ぐ看護婦不足の県と呼ばれ,新卒の看護婦は引く手あまたの状態で,書類選考のみで採用を決定する病院や奨学金の肩代わりをする病院等,一般の社会の中では通用しない対応がつい先頃まで現実にあり,かつ珍しいことではなかった.しかし,1993年度あたりから様相は変化を見せ始め,94年度に至っては,かなりの数の学生が希望する職場に就職することが難しくなり,さらには,奨学金を受けていても採用されないという事態すら生じるに至った.学生本人はもちろんのこと,看護学校教員・病院の看護部長をはじめとする採用担当者も,この急激な進展に驚きと戸惑いを隠せないでいる.
筆者らが入手した限られた情報からではあるが,神奈川県内に起きているこの就職前線の異変に関して,私見を述べさせていただきたい.
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