連載 私が透析看護に魅かれる理由・3
新たな旅立ち
大坪 みはる
1
1西部腎クリニック
pp.474-477
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904550
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二兎を追う者
透析看護の序章ともいうべき国立病院時代の話が長くなってしまった.しかし,もう一歩の視点から再び1969年に遡って話を進めたい.なぜなら,看護婦として働いていく上で,私に影響をした側面だからである.
青空をバックにそびえ立つ,東洋一という白亜のビルのパンフレットに魅かれて就職をしたことは,第1回目で話した.しかし,私のめざしたこの建物は実際にはまだ建築途上であった.そんなわけで,私のその後を形成することになる看護の原点は,陸軍病院時代のままの石造りの薄暗い,元配膳室の透析室からスタートしたのである.
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