学生の広場
調理に対する不安を持つ在宅酸素療法中の患者への看護
花車 典子
1
1香川県看護専門学校
pp.450-453
発行日 1994年5月1日
Published Date 1994/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904543
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はじめに
近年,在宅酸素療法(Home Oxygen Therapy以下HOTと略す)が増加してきた.HOT導入にあたる退院指導は,患者が酸素の必要性を理解し,自信を持って家庭生活が送れるようにすることに重点が置かれている.しかし,生活行動を制限したり,酸素療法に不安を持って退院する人もいる.
今回,私はHOTの適応になった患者を受け持った.入院中は自己管理が行なえるように医学用語を説明し,観察の判断基準を相談しながら指導をした.退院後,患者は酸素の必要性を理解し自己管理は行なえていたが,酸素吸入をしながら調理することに不安を持っていた.そこで,同病者が酸素を使って家事をしている様子をビデオで伝えたところ調理の不安が消失し,1人ではないという精神的支えができた.
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