今月の主題 呼吸不全の診療
治療
酸素療法―在宅酸素療法を含む
一和多 俊男
1
,
清水谷 尚宏
1
1東京医科大学八王子医療センター呼吸器内科
pp.1433-1437
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104576
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ポイント
★動脈血液ガス分析によりPaO2とPaCO2値を確認してから酸素投与量を決定する.
★酸素投与システムは,低流量システム・高流量システム・リザーバーシステムに分類される.
★鼻カニュラで酸素を投与した場合,吸気時間が同じであっても1回換気量(VT)が大きいほど,またVTが同じであっても呼吸数が多いほど吸入気酸素濃度が低下する.
★一定濃度の酸素を吸入するためには30l/分の供給が必要となるが,一般の酸素流量計は15l/分まであるため不足分は室内気を吸入することになる.
★鼻カニュラでは3l/分まで,ベンチュリマスクでは酸素流量に関係なく酸素濃度40%までは加湿する必要はない.
★変動型呼吸同調装置が使用した携帯ボンベの酸素流量は,患者の呼吸数によって吸入気酸素濃度が変動するため,実測したSpO2値に基づいて酸素流量を設定する.
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