連載 始めよう!PRIMARY NURSINGプライマリナーシングStep・ 6(最終回)
“看護を目に見えるものにする”ということ
野並 葉子
1
1兵庫県立看護大学
pp.260-263
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904494
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看護ケアは誰のため?
今まで私たちは,患者さんに何とか良い看護を提供しようと,何時間もかけて看護記録を記入し,綿密な申し送りを行ない,夜遅くなるまで看護計画を立てるなど,さまざまな努力をしてきました.しかし,それらは患者の知らない場所で行なわれ,消費者である患者がどういう看護ケアを受けるか知らされずにきています.
看護計画は誰のものだろう,看護は誰のものだろう,自分たちナースの世界の中だけで空回りしていないだろうか.また,患者の立場に立って考えてみると,自分がそんなにまでナースの話題になっているとは思っていないのではないだろうか.ナースが患者の知らないところで行なっている行為の中には,患者自身の力で解決できたり,余計なお世話だったり,患者が知ったら傷ついたりすることだってあるのではないだろうか.ふと立ち止まり,こう自問することがあります.
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