連載 [インタビュー]第一線に飛び出した修士ナースたち・15(最終回)
「患者の立場に立った看護とは」その答えを見つけるために臨床に復帰
蝦名 美智子
1
,
井部 俊子
1筑波メディカルセンター病院看護部
pp.254-257
発行日 1994年3月1日
Published Date 1994/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904493
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病院の外で初めて実感できた,人々の“生活”
井部 蝦名さんとは同期生で,聖路加看護大学の学部を一緒に卒業した仲間です.改めて経歴を拝見するといろいろなことをやっていらっしゃいますが,さまざまな経歴の中で何が印象的ですか.
蝦名 まず1つは商社の健康管理室で働いたことです.それまでは慢性期の病棟にいたのですが,そこで必死にリハビリや食事療法などをこなしても,なかなか会社に復帰できない患者さんたちを目の当たりにし,会社って一体どんなところなのか,という疑問を持っていました.また,退院指導の際にも,患者はいわゆるサラリーマンであることも多いのですが,考えてみるとサラリーマンというのは具体的に何をしているのかも知らない,つまり病院という世界しか知らなかったんです.
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