特集 病院検査部門の動向と問題点
夜間・緊急検査体制の問題点
中通病院の場合
"患者の立場に立った医療を"で当直制採用
西丸 功
1
1中通病院検査課
pp.219-221
発行日 1979年3月1日
Published Date 1979/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206804
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当院は昭和49年4月より,それまでの夜間診療,休日診療を廃止して,時間外は救急体制をとり強化に努めてきた.その一環として昭和50年8月より,拘束制のみであった検査を,検体検査について当直制とし,その他に生理検査,病理を拘束制として現在に至っている.
秋田市は日本海に沿った人口27万人の地方都市である,市内には大学病院を始め,200床規模以上の病院が5施設存在し,救急告示医療機関は県交通災害センターを含め8施設である.休日応急診療所が開設されており,診療圏は市内のほか,男鹿市,南秋田郡,河辺郡など広範囲にわたっている.秋田県の救急車による患者搬送の年次別の変化を表3に示したが,急病(内科系疾患),その他の不慮の事故が急増している.少し古くなるが昭和48年県医務薬事課調査の秋田県,秋田市の時間外取扱い患者数と中通病院のそれを比較してみると,外来数で県の25.6%,市の56.6%,入院数では県の11.8%,市の32.0%を取扱っている.県交通災害センター設置により,交通事故の搬送回数は減少しているが,時間外救急患者の秋田県,秋田市における当院への依存度は依然として高いものがある.
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