連載 思い出すけっち[あの人、あの時、あの言葉]・36(最終回)
“奉職”から“生きがい”に変わった看護
永瀬 フミヱ
1
1大分県立病院看護部
pp.370-371
発行日 1993年4月1日
Published Date 1993/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904253
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祖国のために従軍看護婦をめざす
戦局が日本に不利となった大東亜戦争の半ば,昭和19年に私は,女性の身で何か役立ちたいと従軍看護婦への道を目指し,大分県立病院産婆看護婦養成所に入学したのが,この道に入ったきっかけでした.
終戦となる1か月前の昭和20年7月16日,大分市は大空襲を受けて一晩のうちに焼野原となりました.その夜私は,宿舎の防空壕が水浸しだったので,同僚4人で押し入れに身を隠し怯えていました.ところがその部屋に焼夷弾の直撃をうけ,火の海の中を命からがら逃げまどったことを思い出します.
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