特集 —臨床の「なぜ」に答える—がん化学療法Q & A
—固形がん化学療法患者の看護のための—臨床腫瘍学講座
渡辺 亨
1
,
清水 千佳子
1
,
安藤 正志
1
,
藤阪 保仁
1
,
山中 康弘
1
,
薬師寺 聡美
1
,
河野 勤
1
,
今滝 修
1
,
喜多川 亮
1
,
安井 久晃
1
,
中口 智博
1
,
清水 千佳子
1
,
堀 明子
1
,
向井 博文
1
1国立がんセンター中央病院内科
pp.17-48
発行日 2002年1月1日
Published Date 2002/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903884
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Q1私にとって抗がん剤治療は絶対に必要なのでしょうか?
抗がん剤とは
抗がん剤とは,がん細胞に直接あるいは間接的に作用し,がん細胞の増殖を抑制するか,死滅させる薬剤です.その作用機序,構造によって,アルキル化剤,代謝拮抗剤,抗がん性抗生物質,植物由来物質,ホルモン剤などに分類され注射や点滴で投与するもの,および内服薬があります.がんの種類によってどの抗がん剤が効きやすいのか研究されており,その研究結果に従って,それぞれのがんに効果の期待できる薬剤が選択されます.また,抗がん剤治療は,単一の抗がん剤で行なわれることは少なく,(1)異なる作用機序の薬を組み合わせることにより治療効果を増強すること,(2)副作用の内容が異なる薬を組み合わせることにより,特定の副作用が強く起こるのを防ぐこと,を目的として,多くの場合抗がん剤の併用療法が行なわれます.
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