連載 図解—知っておきたい病態生理・18
炎症性腸疾患の病態生理
西崎 統
1
1聖路加国際病院内科
pp.562-567
発行日 2001年6月1日
Published Date 2001/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903756
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下痢,腹痛,発熱の三大症状を特徴とする炎症性腸疾患(IBD; Inflammatory Bowel Disease)は,わが国の食生活が欧米化するのに伴い,最近とくに増加傾向にあるようです.この15年間に,潰瘍性大腸炎は9,000人から6〜7万人と6倍以上,クローン病は2,000人から1万7,000人と実に8倍以上に増加.今や稀な病気ではなくなりつつあります.
両疾患とも10代後半から20代にかけて多く発症し,寛解と再燃を繰り返す根治のむずかしい病気です,今回は,病因解明にかすかな光明のみえてきた両疾患の病態生理とその対応について考えてみましょう.
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