特集 —チームで取り組む—脳卒中患者のADL拡大作戦
まず立つことから始めよう
宗内 賢二
1
1NTT東日本伊豆病院リハビリテーション科
pp.310-313
発行日 2001年4月1日
Published Date 2001/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903704
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「元通りになりたい」という期待
脳卒中患者の多くは,身体機能の完全な回復に期待をかける.「リハビリを続ければ元通りになるのでは」「病院を変われば治るかもしれない」という,医療専門職からみれば非現実的ともいえる希望を持つ人は少なくない.しかし,こうした患者の希望は立場を代えて考えればむしろ当たり前ともいえるだろう.近年では50代以下の若年層で発症するケースも増えており,残された人生を考えるとき,一生このままなのだろうかと暗澹とした思いにとらわれたとしても無理はない.ここで我々リハビリ専門職の役割は,「治りたい」という患者の希望をできる限り叶えるべく,身体機能の回復に向けたリハビリプランを患者とともに立案し,それを実施することにある.
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