特集 病みの軌跡と回復
乳がん術後の生活と回復過程—継続看護の課題
島田 朋子
1
,
江口 典子
1
,
舞 千恵子
1
,
野中 麻紀
1
1横浜市立市民病院
pp.818-821
発行日 2000年9月1日
Published Date 2000/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903546
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
乳がんの診断・治療法はこの10数年間で著しく進歩した.特に治療においては乳房温存療法が1/3以上の患者に行なわれるようになり,以前行なわれていた胸筋切除の定型的乳房切除術と長期生存率に差がないことも報告されている.この治療法の確立と術後補助療法の発達により,乳がんとともに生きる生活も長期化し,慢性的経過をたどっているといえよう.
しかし病棟看護婦は乳がん患者の入院期間が短縮化するなかで,退院後病気をどうとらえて,生活をどうコントロールしていくのか,知る機会も少ない.外来での抗がん剤投与もふえるなか,継続した看護の必要性が高まっている.
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.