特集 病・障害と生きる—患者からのメッセージ
障害者として生きる(第二の声で)
勝俣 直躬
1,2
1六角堂医院
2銀鈴会
pp.311-314
発行日 2000年4月1日
Published Date 2000/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903441
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はじめに
世に,神経性変性疾患を始めとして,特定疾患や進行性の悪性腫瘍など,治らない病気を持つ人や,一生その病気と付き合わなければならない人など,不幸な人は少なくない.
そういう人に較べれば,比較的早期の喉頭癌の患者は全治する人が多いことと,食道発声を覚えれば一応,職場復帰ができるので障害の程度は少ないかもしれない.しかし,喉頭摘出後は音声消失—文字通り声が無い,出ないだけでなく,五感のひとつである嗅覚の無い世界に身を置くことになる.障害者として,患者として,医師としての三つの立場から,私の闘病生活と現況を述べてみたい.
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