連載 考える
続・家族の肖像・1(新連載)
しゃぼん玉
柳原 清子
1
1日本赤十字武蔵野短期大学
pp.88-92
発行日 2000年1月1日
Published Date 2000/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661903388
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森さんは北の街から,飛行機でやってきた.「子供を守る会」の事務所は,相変わらず電話がひっきりなしで,喧噪の雰囲気だけれど,その声を遠くに聞きながら,私たちはケーキとお茶を前に,のんびりと語り合った.
冬の夕暮れは早くて,まだ,午後も半ばという時間なのに,窓の外には,ほのかな夕暮れのたたずまいが忍び寄ってくる.こんな風景は少し寂しいな,と思いながら話が始まった.
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