文庫の窓から
玉機微義(2)
中泉 行信
1
,
中泉 行史
1
,
斉藤 仁男
1
1研医会
pp.674-675
発行日 1980年5月15日
Published Date 1980/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410208102
- 有料閲覧
- 文献概要
「玉機微義」には明,正統刊本を初見に,正徳,嘉靖の重刊本もあり,嘉靖版などは室町時代の末頃から戦国時代頃には既にわが国に舶載されていたものと思われる。筆者らの手許にも明版や江戸時代初期の古活字版があるのでそれを繙いてみることにする。
この明版は明の正統5年(1440)原後序(補写1葉),明,嘉靖9年(1530)序刊,全50巻8冊,整版,大きさ28.8×16.2cm,四周単辺,有界,毎半葉10行,毎行21字,版心:書名,巻数,網目,丁数,各冊淡藍色原装表紙,また各冊の外装に厚紙を用い補装し,"玉機微義"なる書き題簽と"寧固斎"の署名および"蓋静"の押印が認められる。また,原表紙には各冊とも門類目録と刷り題簽が貼られ,外題簽下部および眉上位には道三自筆の"遂次詳閲"という書き入れがあり,巻末には以下のような道三自筆の書き入れと盍静翁花押および押印が認められるものである。
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.