特集 いま,魅力ある職業に向けて
看護職の地位の向上と責任ある職業をめざして—イギリスの試みから学ぶもの
寺田 博
1
1高知短期大学社会科学科
pp.698-703
発行日 1991年8月1日
Published Date 1991/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900437
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わが国の看護職員の地位向上を実現するうえで,看護職の専門職性をどのように確立するかは重要な検討課題の1つであろう.看護職員の専門職としての地位が確立されるならば,医師に対する従属的な立場から脱却し,看護の自立を獲得し,看護職を魅力ある職業とする可能性も開かれる.これをILO看護職員条約の「可能な限り最高の国民の健康水準を達成するために,必要な量と質の看護を提供する」(2条2)という目的との関連でみれば,看護の質の向上に関わる課題と言えよう.
そこでまず第1に,看護職が専門職として確立されるためには何が必要なのかについて,イギリスでの論議を紹介しながら考えてみたい.
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