特集 職業としてのケアマネジャー
介護支援専門員のネットワークの構築と資質の向上,地位の確立をめざして
高砂 裕子
1,2,3,4
1日本介護支援専門員協会
2NPO法人神奈川県介護支援専門員協会
3社)南区医師協会居宅介護支援センター
4南区メディカルセンター訪問看護ステーション
pp.1085-1089
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1688100755
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はじめに
介護支援専門員実務研修受講試験がはじまって8年が過ぎ,1998(平成10)年度の第1回試験から2005(平成17)年度の第8回試験まで,合格者総数は37万2509人となりました。そのうちの約3割を看護師・准看護師,そして約3割を介護福祉士が占めています。実際に介護支援専門員(ケアマネジャー)として活動しているのは約9万人にとどまり,資格を取得した者の約2割しか実務についていない現状があります。
介護支援専門員は,昨年の介護保険法改正により,「要介護者からの相談に応じ,要介護者等が心身の状況等に応じ適切なサービスを利用できるようサービス事業者等との連絡調整等を行う者」「要介護者等が自立した日常生活を営むのに必要な援助に関する専門的知識及び技術を有する者」として,介護保険法上に明確に専門職として位置づけられました。
専門職としての信頼を得て社会的に認知されていくためには,利用者の立場にたった良質な実践が不可欠であり,職能団体の設立が必須であることは,これまでの各専門職のたどってきた経過から明らかです。介護支援専門員の社会的地位の向上と確立をめざして,ネットワークの構築と資質の向上をどのように実現していくかについて,私がかかわってきた2つの組織の活動を報告します。
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