ベッドサイドの看護
リハビリテーション施設における“飲酒”の効果
松元 徳枝
1
,
水流 恵子
1
,
福留 鈴子
1
,
三石 久美子
1
,
酒匂 寛子
1
,
堀切 豊
1
1鹿児島大学医学部付属病院霧島リハビリテーションセンター
pp.525-529
発行日 1991年6月1日
Published Date 1991/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900404
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はじめに
病院食は,おいしくない食事の代表とされてきたが,質の向上はもちろんのこと,保冷,保温車の導入や配膳時間の改善など,積極的に多くの配慮をなされるようになった.特に脳卒中リハビリテーションを主体とする老人病院においても,食事は治療の一環であると共に,闘病生活やリハビリの中で大きな楽しみにもなる.さらに現在ではメニューの選択制など嗜好を重視し,その多様化に応じた病院食の充実が図られつつある.これまで,病院でのアルコール類の飲用は治療に逆行する,害のみ多いなどの考えから禁止されているため,お正月に飲むおとそなどの特例に限られ,定期的に飲用している施設はない.しかし,食前酒としてのアルコール飲料は一部禁忌疾患を除けば,食欲,睡眠,精神的リラックスなどの望ましい効果も大きいと考えた.
今回,医学的立場からアルコール飲用(以下,飲酒と称す)について患者,家族,職員の意識調査と飲酒の試みを行ない,飲酒のあり方を検討した.
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