特集 呆け老人・介護家族とともに10年—「呆け老人をかかえる家族の会」の歩みに学ぶ
呆け老人のケアを通して介護と看護を考える—老人保健施設「ぬくもりの里」での1年の経験から
細井 恵美子
1
1京都南病院・老人保健施設「ぬくもりの里」
pp.794-799
発行日 1990年8月1日
Published Date 1990/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900190
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“老い”への共感
「呆け老人をかかえる家族の会」が発足して早くも10年,この間の社会の変化はめまぐるしいものがあります.なかでも人口の高齢化に伴い,痴呆老人の問題は,全ての国民にとってきびしい現実となってきています.
私もこの会の発足当時,2,3回出席しましたが,家族の方々の様々な思いや訴えを真正面から受け止めるだけの力がなく,その後は欠席してしまいました.皆様との出会いの中でお聞きした印象的な話のいくつかは,今でも鮮明に浮かんできて私の看護の糧として日常に生かしております.
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