書評
—編集 三宅貴夫—"老人呆けの理解と援助"
高崎 絹子
1
1埼玉県立衛生短期大学
pp.231
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662206643
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従来の住民サービスの発想の転換を示唆
筆者が地元の"呆け老人をかかえる家族の会"の世話人を引き受けて以来,相談や集いの場でいつも複雑な思いにかられるのは,家族の方から「このたいへんさは経験した人にしかわかってもらえません」と目頭をおさえながら訴えられる時である。現在,呆け老人問題は,その実態にようやく光があてられ,対策に手がつけられようとしている段階である。
本書の編者である三宅医師とは"家族の会"の本部事務局をしておられる関係で,何度かお会いする機会をもったことがある。先生は堀川病院で病院と地域を結ぶ訪問活動を展開しておられる中心人物のお1人である。本書はそうした経験から生まれたものであり,したがって本の内容や展開も実践的な活動を軸にして構成されている。
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