特集 精神保健法施行2年を迎えて
障害者の社会復帰を支える訪問看護の役割—精神科病院での4年の体験の中から
小倉 あき江
1
,
藤本 百代
1
1復光会総武病院
pp.673-677
発行日 1990年7月1日
Published Date 1990/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900166
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当院の精神科訪問看護への取り組み
改定された精神保健法の大きな柱の1つである精神障害者の社会復帰の促進は,一般科における在宅療養重視の流れと共通するものであろう.
しかし,在宅療養は,精神科領域においては社会の中で自立した生活が営める社会復帰訓練前段階であって,退院即治療完結とはならないことが多い.そこで,治療の継続が保たれるように治療・看護の場面で継続的援助が必要であり,それらの援助がなければ,ずるずると在宅のまま医療中断へと追い込まれる恐れが強い.社会復帰促進への支援と,再発の予防という2つの面を持つのが精神科における訪問看護の特徴である.
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