特集 患者の問題?看護婦の問題!—「心理的ナーシング」とは何か
[事例5]うつ病患者を自殺に追い込んだ“励まし”
佐々木 高伸
1
1社会保険広島市民病院精神科
pp.462-464
発行日 1990年5月1日
Published Date 1990/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900121
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左半身麻痺と言語障害で入院してきたSさん
〈患者〉 Sさん.65歳,男性.妻と長男夫婦と孫2人の6人家族.60歳で銀行を定年退職し,年金生活.性格は真面目,頑固.
〈現病歴〉 定年退職の前後から不眠傾向となり,近医で睡眠薬の投与を受けたことがある.3年前から高血圧を指摘され,降圧剤服薬中.1年前,一時的に右半身麻痺を来し,一過性脳虚血発作と診断された.今回,朝起きると左半身が動きにくく,言葉も難しくなっていることに気づき,救急車でA病院に入院した.
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