特集 明日の看護を見つめて
新春随想
車椅子に想う
川阪 夫佐子
1
1堀川病院食養部
pp.46
発行日 1990年1月1日
Published Date 1990/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661900019
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平成2年,私たち医療従事者にとっては,本当の医療新年であると思います.例年ですと今頃は,お正月の特別料理も済んで少し落ち着いた日々を過ごし,今年こそは!と調理室のメンバーと話し合っているのですが,本年は医療法の改正・基準給食の見直しで私たち栄養士には厳しい年になると思います.看護婦さんとは,お互い道は随分異なりますが目的は同じ.医療に携わる専門職として常々思っていることは,看護婦諸氏は良く研究なさり,お互いそれを発表し,知識の交換がうまくされているということです.
さて,私個人と看護のかかわりですが,大抵のことはすぐに忘れ困っておりますのに,頭から抜けていないことがあります.それは終戦も近い頃,満州の某病院で手術を受けた時のことです今思えば3歳位の私は,数人の医師と看護婦さんに囲まれて,手術中は恐怖のための涙と汗で大変でした.
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