BOOKS in Review
スピリチュアリティは健康をもたらすか―科学的研究にもとづく医療と宗教の関係
鈴木 聖子
1
1武蔵野大学 看護学部
pp.66-67
発行日 2010年6月1日
Published Date 2010/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101647
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医療と宗教・スピリチュアリティの統合が健康をもたらす
私は宗教、そのなかでも仏教思想を学んでおり、日々、この考えを看護に取り入れることはできないものかと思案しているため、本書のタイトルを見たとき、「とうとう、目に見えない!形の無い! スピリチュアリティや宗教について、医療が真剣に取り組むようになったんだ……、ブラボー!」と、拍手喝采を送りたくなりました。
たとえば、いわゆるスピリチュアル・ペイン(霊的痛み)と呼ばれる苦しみを体験している患者にどのように接したらよいのかわからず、もどかしい思いをした経験がある看護師は多いと思います。また、患者やその家族から「病室で祈りたいのですが、よいでしょうか?」と言われて当惑したこともあるかもしれません。
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