特集 スピリチュアリティと病院
健康とスピリチュアリティ―WHOでの議論から学べること
津谷 喜一郎
1
,
山積 隆之介
2
1東京大学大学院薬学研究科・医薬経済学
2東京大学薬学部
pp.534-537
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100037
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「健康」を定義するのはひどく難しい.
1990年代以降,健康観や身体観に関する議論が盛んに行われるようになった.こうした議論は個人レベル,国・地域レベル,世界レベルでなされる.この中で,WHO 憲章の前文に掲げられている健康の定義を改定しようという動きが1998年から1999年にかけてあった(表1).しかし,改定はなされなかった.ところが,これが既になされたとしばしば誤解されている.
何が WHO を舞台として議論されたのであろうか? その背景は何であろうか?
本稿は,WHO での議論を紹介することにより,今後の日本の病院におけるスピリチュアリティを含めたサービスについて考慮し,その向上へと寄与せんとするものである.
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