解説
心血管リスクとしての慢性腎臓病
筒井 裕之
1
Tsutsui Hiroyuki
1
1北海道大学大学院医学研究科 循環病態内科学
pp.1030-1032
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101359
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CKDの定義と診断基準
近年,数多くの大規模臨床試験や観察研究において慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease;以下,CKD)が心血管病の独立した危険因子であることが明らかにされ,注目されている1).本稿では,心血管リスクとしてのCKDの意義とその対策を概説する.
CKDとは,①尿異常,画像診断,血液,病理で腎障害の存在,②GFR(糸球体濾過率;glomerular filtration rate)<60mL/min/1.73m2の状態,いずれか,または両方が3か月以上持続すると定義される.日常臨床では,蛋白尿とGFR<60mL/min/1.73m2でCKDと診断する.
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