調査・研究
腹臥位療法と嚥下訓練を併用して摂食・嚥下障害の改善がみられた高齢者の症例
平澤 希己江
1
Kimie Hirasawa
1
1独立行政法人国立病院機構南横浜病院
pp.1042-1048
発行日 2008年12月1日
Published Date 2008/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101360
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はじめに
広田らは腹臥位療法(Prone Position Therapy以下,PPT)により,長期臥床による嚥下障害が改善された症例の報告1)をしている.PPTは簡単に実施できる方法であり,当院でも2003年からPPTを導入して,寝たきりの高齢者では褥瘡・認知障害・尿失禁・ADLの改善などの効果を認めている.また,COPDやARDS,下側肺障害や手術患者などでは排痰や換気・血流不均衡の是正などの効果を得ている.今回,誤嚥性肺炎により入院した高齢者に対して,PPT及び嚥下訓練を併用して実施したことにより,摂食・嚥下機能の改善に加え,その他ADLの改善も認めることができたので報告する.
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