特集 専門看護師がいる日常 協働の立場から考える
専門看護師の存在は病棟・病院をどう変えるのか?―わが国におけるCNSを取り巻く状況
小迫 冨美恵
1
Fumie Kosako
1
1横浜市立市民病院
pp.278-282
発行日 2008年4月1日
Published Date 2008/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101229
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専門看護師の誕生と現在までの経過
日本看護協会の資格認定制度は1994年に開始され,13年を経た.第1回専門看護師認定は1996年で,がん看護分野4名と精神看護分野2名の専門看護師(以下CNS)が誕生した.図1のように1年に数名ずつしか資格認定者がいなかった状態から始まり,2008年1月現在では,「がん看護」104名,「精神看護」44名,「地域看護」8名,「老人看護」12名,「小児看護」22名,「母性看護」14名,「慢性疾患看護」17名,「急性・重症看護」16名,感染症看護1名の9分野で計238名がCNSの認定を取得して活動している.
専門看護師教育コースを持つ大学院の数も25大学になり,急速に増えてきているが,一方,CNSの全国分布を見ると,関東甲信越地区,近畿地区に集中しており,北海道,東北,北陸,中国,九州においては,資格認定者が少ない.そのため,CNSの活動は,一緒に働いたことのある看護師にはなじみがあるが,CNSがいない地域では,まだ十分に知られていない.
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