特集 地域の医療を残すために—病院の統合・再編
わが国における病院の統合・再編の状況
高橋 克己
1
1アイテック株式会社国内事業本部
pp.333-337
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541210953
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●統合・再編病院は,大規模病院を中心に医師数・診療単価を向上させている.
●公立病院の経営統合は医師採用力や救急医療の強化を主目的とするため病院施設も統合し,医師を集約化する傾向が強い.これに対して民間病院では,経営難に陥った病院の救済目的の経営統合が多いため,施設統合までする必要はなく,当面の資金手当てや経営改善指導などで対応している.
●経営統合にせよグループ経営にせよ,スケールメリットにより医師らの採用が容易になること,資金調達や購買に有利になることがメリットである.ただし,統合には障壁もあり,提携関係で経営統合に劣らない成果を上げる方法を取り入れる例もある.今後も規模のメリットを追求する統合・再編が増えるのではないかと考えられる.
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