特集 スピリチュアルケアとは何か? 看護師が臨床で実践できること
看護とスピリチュアルケア―看護師が取り組むにあたり知っておきたいこと
大下 大圓
1,2
1飛騨千光寺
2高野山大学スピリチュアルケア学科
pp.978-984
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101120
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人間存在とスピリチュアルケア
筆者がスピリチュアルケアワーカーとして勤務している高山市内の内科クリニックでは,透析治療を中心とする看護体制が組まれている.その疾病特有の心理的,スピリチュアルな苦悩を訴えられる患者さんも少なくないことから,スタッフ間での共通認識として,身体的ケアだけでなく,心理的,スピリチュアルな局面へのサポートも重要なケアとして位置づけている.そのための適宜な研修の実施や,看護師が自発的に休日を利用して患者会との協働で野外活動などを実践している.
また講師をしている和歌山県立医科大学付属病院の緩和ケア病棟では,内外のスタッフを対象に定期的に事例研究を基に臨床におけるスピリチュアルケアの学習会を開いている.それらの活動を通じて,身体的なケアと連動するスピリチュアルケアについて,看護職という立場がどこまでスピリチュアルケアを実現可能にするかを考察してみたい.
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