特集 スピリチュアルケアとは何か? 看護師が臨床で実践できること
スピリチュアルケアとして私たちができること
内藤 いづみ
1
1ふじ内科クリニック
pp.986-991
発行日 2007年11月1日
Published Date 2007/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101121
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はじめに
国の方針が,がん患者への緩和ケアと在宅ケアの充実に向けられて,ホスピスケアの潮流は確実になってきている.20年前には,私のホスピス講話にけげんな顔をしていた医師たちが,今や「“トータルペイン”への対応は常識である」と発言したりするし,緩和ケアの実践力の啓蒙活動は全国的に盛んになってきた.施設ホスピス(緩和ケア病棟)の数も,イギリスと匹敵するようになり(厚労省認可が2006年10月で168か所),内容も外観も充実しているように見受けられる.しかし現実的な“トータルペイン”に対する対応は果たして充分であるといえるのだろうか?
ある緩和ケア病棟を出た患者さんのケースを通して,スピリチュアルケアとして私たち医療者ができることの可能性について考えてみたい.
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