特集 腹臥位は特別なことじゃない 導入と継続のための道しるべ
日々の実践から生みだした腹臥位療法6つの工夫
織辺 智香子
1
,
竹垣 恵美子
1
,
吉田 美智代
1
,
山邊 裕
2
,
城谷 知彦
3
1市立加西病院腹臥位療法推進委員会
2市立加西病院
3愛仁会高槻病院呼吸器科
pp.887-893
発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101087
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はじめに
市立加西病院では,1999年3月に腹臥位療法を導入してから8年が経過し,現在までに約280例の患者に腹臥位療法を実施し,その効果を上げている.
寝たきりの人をひとりでもなくしたい,患者のQOLを向上させたいとの思いから腹臥位療法に取り組み,病院全体で取り組んできた.その導入期から検証期,継続期に至るまでのあゆみは,本誌2004年6月号掲載の「病院全体で腹臥位療法に取り組んで」で報告したとおりである.
今回は,当院が腹臥位療法を継続していくなかで,どのように腹臥位療法を実施しているのかについて具体的に,「1.麻痺のある患者の上肢の抜き方」,「2.パーキンソン病で固縮の強い患者の腹臥位の取り方」,「3.注入食中の患者の車椅子を用いての腹臥位」,「4.下肢拘縮のある患者の腹臥位の取り方」,「5.無気肺の患者の効果的な体位の取り方」,「6.気管切開を行なっている患者の腹臥位の取り方」,の6つの場面に分け,実践の工夫や効果を紹介する.
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