連載 世界の感受の只中で・4
老い・4
天田 城介
1
1立命館大学大学院先端総合学術研究科
pp.740-744
発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661101061
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「「年をとるのが好きだ」と不意にひとり言をいう.こんなふうになるとは考えもしなかった.私のからだが衰え,やがて死んでいくのは避けられないと分かっていても,からだの変化にはほとんど興奮のようなものを感じる日が続く.「変化を起こしているのは私のからだなのだ」と驚いている.この変化を止めることはできない.からだのなかで何が起きているのかさえわからない.どうしたらいいのかもわからない.自分のからだはからだにしかわからないプロセスをたどっている.」(Macdonald 1983=1994:43)
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