投稿 GM Clinical Pictures
数週間続く発熱のみで炎症反応陰性
岡本 楓
1,2
,
酒泉 裕
1,3
,
矢部 正浩
1
,
大原 浩司
4
,
佐藤 晶
4
1新潟市民病院 総合診療内科
2横浜市立大学附属市民総合医療センター 脳神経外科
3下越病院 総合診療科
4新潟市民病院 脳神経内科
pp.1545-1547
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202929
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CASE
患者:80歳台、女性。主訴は発熱。
現病歴:急性発症の下痢、腹痛、発熱で救急搬送され、他院に入院して感染性胃腸炎と診断された。抗菌薬レボフロキサシン点滴静注6日間の投与で自覚症状は消失した。入院直後の一過性の記憶障害あり。1週間後に再び発熱し、発症2週間後に当院に転院。動物接触歴なし。
既往歴:糖尿病、糖尿病網膜症。
身体所見:体温38.8℃、血圧134/90mmHg、脈拍数86回/分、SpO2 99%(室内気)、一般身体診察に異常なし、GCS(Glasgow Coma Scale)E4V5M6、ADLに問題なし。
検査所見:WBC 4,520/μL、CRP 0.03mg/dL、ESR 26mm/hr、HbA1c 6.7%。その他に異常所見なし。
画像検査:経胸壁心エコーと胸腹骨盤下肢造影CTは異常なし。前医頭部単純MRI(図1)。
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