招待席
日本医療界の「カルチャー」を打破する患者アドボカシー―米国の患者アドボカシーの現状から
李 啓充
1
1医師/作家
pp.517-521
発行日 2003年6月1日
Published Date 2003/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100739
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
―当院では,2001年度に,李先生の著書『アメリカ医療の光と影』を参考に,「患者アドボカシー室」を設置しました.このネーミングには非常に迷いましたが,アドボカシー機能をうまく代弁する日本語訳が見つからず,結局,マサチューセッツ総合病院(MGH)に倣って,そのまま命名しました.最近では,啓蒙の甲斐あって,「アドボカシーってなに?」と訊かれることも少なくなりましたが,最初はアドボカシー担当の私を「アボガドさん」なんて呼んでいる患者さんもいたものです(笑).
李 アボガドさん(笑).なかなかいいのではないでしょうか.特別,言葉にこだわる必要はないと思います.大切なのは「何をどう実行するか」です.実は,米国でも,一般的には「患者代理人制度(Patient Representatives)」という言葉を使っていて,いまでもごく一部のもっとも先進的な病院だけが,「患者アドボカシー」という言葉を使っているにすぎません.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.