特別対談
患者の権利と医療者の役割―患者アドボカシーをめぐって
李 啓充
1,2
,
武井 麻子
3
1マサチューセッツ総合病院
2ハーバード大学医学部
3日本赤十字看護大学精神保健看護学
pp.581-587
発行日 1999年8月10日
Published Date 1999/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686901041
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
アドボカシーとは
武井 本日は,患者アドボカシー(advocacy),つまり患者の権利擁護というテーマを中心にお話をしていきたいと思います.李先生は日本で臨床に携わってこられて,現在米国では内分泌の研究に従事されているということですね.
李 はい.ただ,昨年『市場原理に揺れるアメリカの医療』(医学書院)を出版してから,あたかも医療「経済」学者のように扱われて困惑しています.自分では「経済」ではなく医療そのものを論じているつもりだからです.米国医療のよいところわるいところを日本の読者に紹介するという形で書いてきましたが,読者には,ひるがえって日本の医療を考えていただけたらと思っています.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.