特集 モチベーションが上がる看護研究の始めかた
仕事と看護研究を両立させるために―看護研究支援体制の確立をめざして
出野 章子
1
,
鈴木 良枝
1
,
白井 幸枝
1
,
鈴木 貞子
1
1袋井市立袋井市民病院
pp.319-323
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100590
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はじめに
袋井市立袋井市民病院(以下,当院)は,東海道五十三次のちょうどまんなかに位置する,徳川家康ゆかりの地である秋葉総本殿 可睡斎を背に建つ自治体立の総合病院です.
当院での看護研究は1975年頃より行なわれており,研究発表会も毎年開催されていましたが,その内容は外部の評価に堪える質の高いものとは言えませんでした.
近年,全国の臨床現場から多くの看護研究が報告されるようになり,研究の質が向上しています.また,院外研究発表の場は,参加するだけで刺激を受けることができ,看護活動に広がりがでます.同時に,他施設での研究に対する取り組みの姿勢や,研究そのものの質の違いを感じる機会にもなっています.
当院でも看護研究のあり方が見直され,看護師の研究能力育成と看護の質向上を目指し,研究の支援体制が検討されてきました.支援体制が徐々に整っていくなかで,研究者の達成感や満足感が得られる研究が実現しつつあります.しかし,時間的制約や研究者の努力に頼る部分は多く,まだ課題は残っていますが,今日に至るまでの経緯と現在の支援体制を紹介します.
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