巻頭カラー連載 ナースの安全を守るモノがたり③
過剰投与を防止する―アンチフリーフロー機構搭載「テルフュージョン輸液ポンプTE-261」
今野 朋泰
1
1テルモ株式会社医療器カンパニーMEチーム
pp.492-493
発行日 2006年6月1日
Published Date 2006/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100309
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- 文献概要
ヒヤリハット事例と厚生労働省通知
医療現場では,輸液ポンプに関連してどのようなヒヤリハットが発生しているのでしょうか.この状況を明らかにした報告に,1999(平成11)年の厚生科学研究「医療のリスクマネジメントシステム構築に関する研究」があります.具体的には,輸液ポンプへのチューブの装着が適切でなかった,流量と予定量の設定が逆になっていた,桁を間違えていた,クレンメを開放したままドアを開放してしまった(輸液更新時,気泡を除去する際,MRIに行くとき)など,内容ごとに分類・集計されています.
一方,2003(平成15)年には厚生労働省から,関連企業(メーカー等)を対象に「輸液ポンプ等に関する医療事故防止対策について」が通知されました.この通知では,医療事故を防止するために輸液ポンプ等の仕様(構造・機能)に,「フリーフローに関する安全対策」「適切なチューブの装着に関する安全対策」「入力に関する安全対策」などを盛り込むことを求めています.
テルフュージョン輸液ポンプTE-261は,この通知に適合することはもとより,ヒヤリハットの発生実態を踏まえ,過剰投与に対して一層の安全対策を念頭に設計された輸液ポンプです.
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