特集 患者さんの治る力を引き出すリラクセーション法のススメ
―生体内部環境を整える―看護介入法としてのリラクセーション
小板橋 喜久代
1
1群馬大学医学部保健学科
pp.10-15
発行日 2005年1月1日
Published Date 2005/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661100262
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もともと備わっている内面の力に目を向けることの大切さ
私たちが1日の仕事を通して接する情報は,質・量ともに増大し続けている.人生にストレスはつきものといわれるが,現代の疲れは,かつて畑や森,海を相手にしていたときとは明らかに異なり,人との関係において「評価される」ことによるストレスに向き合わざるを得ない状況にある.さらに,人と人との関係は作為的・恣意的であるがゆえに,不公平感や猜疑心を生み出し,不安感をかき立てられる.
公衆衛生が充実し,室内はエアーコンディショニングで快適環境に整えられているのに,自分の身体の中の環境を調えられずにいる.眠れない,起きられない,意欲がわかない,疲れている,食事もおいしくない.あり余る食料を目の前にして,こころが食べたくなくなってしまうのである.
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